前回→
【★】臓物(はらわた)喰いの巨人~八巻、腹打ち地獄に悶絶す~腹を殴られる度ビクッと体が硬直し動きが止まる八巻…なんとかこの地獄から抜け出したくても前と後ろを塞がれ次々に迫りくるバズーカ砲の様な打撃の直撃をなすがままに受けてしまっている…
ドゴォッ!ドゴォッ!ドゴォッ!ドゴォッ!『がはっ!うぇっ!げへっ!おぇっ!』ザナデルの餌食になった八巻の腹筋が、連続ボディブローを受け続け重い音を鳴らしながら赤いグローブをその中にめり込ませていく…
『(おぐぅっ…なんとか、隙を見てこの状態を抜け出さなければ…やば…い…)』
ドゴォッ!ドゴォッ!ドゴォッ!ドゴォッ!『げぼっ!はうぅ!ごへっ!おごっ!』実況「八巻のボディに打ち込まれる拳の勢いが止まりません!苦しい八巻!このまま終わってしまうのかぁ!」
「これは、私の認識を改めなければなりませんね、八巻さんのボディ…ここまで持ちこたえるとは正直驚きです…」
さすがにザナデルも少し疲れたのかパンチの威力とそれを打つ間隔が乱れてきている…
ドゴッ!!八巻の腹筋がザナデルのボディブローに対応してきたのか、殴られる音が若干軽い感じになる、それを逃さない八巻!
『ぐっ!(動ける!)…この、
調子に乗りやがって!なめるなぁ!』
ザシュッ!!!「あぐっ!」腕でザナデルのグローブを弾くとそのままミドル…ザナデル相手にはハイキック気味に胴体を蹴りつける!
八巻の反撃に巨人がよろめく…
実況「ザナデルの体が弾き返されたぁーー!ここで終わる八巻じゃありませ…お、おっと~??」
解説「相当腹にダメージが蓄積されてますから、無事では済まないでしょうね…」
『
げぷっ…うごっぐっ…うっ…はら…が…』
追撃しようとリング中央付近まで来ていた八巻だったが、腹を押さえ片膝を着いてしまった…
実況「反撃をしかけようとした矢先!腹を押さえダウ~ン!連続ボディブローが八巻の内臓を掻き乱したか~!」
解説「ええ、あれは後から更にツケが回ってきますからね、いつもの様には動けなくなりますよ八巻選手」
「どうでしたか?自慢のボディを延々と殴られた気分は、地獄…いや、天国にイキそうになったでしょう?」
『うっく、…ああ、気持ち良くて腹がどうにかなりそうだぜ…』
舌を垂らしゼェゼェと肩で息をする
「涎も垂らして…そんな顔で見ないでくださいよ…フフッ」
(…このままダウンしていれば…ある程度臓物は無事だったんでしょうが…貴方は絶対にギブアップなんてしない、そのタフさがアダになるんですよ)
実況「さすがの不屈の精神!なんとか立ち上がった八巻ですが、大丈夫でしょうか腹筋付近がビクビクと痙攣してませんかぁ?」
解説「臓物(はらわた)が暴れ出してますね…」
『(このまま試合が長引くと圧倒的に不利だ…ここは勝負に出る!)』
試合再開の合図がされると一直線にザナデルに向かい突進する八巻!
『お前、意外と打たれ弱いだろ!感触で分かるぜ!
ホッ!ハッ!』
シュシュッ!!ドムッ!!ザシュッ!!「
うくぅ…こ…これは…!!」
猛攻に押されるザナデル!更にラッシュを仕掛けザナデルの顎を打ち抜こうと拳を繰り出した刹那!
ズンッ!!!!!『ごっ…が…げぐぇ!!!』『(うそ…だ…ろ…)』
腹打ち地獄の影響で弱っている腹筋…ダイレクトに腹の内部に衝撃が伝わる…
「やはり動きが鈍ってますよ八巻さん…上ばかり見ているから貴方の大事な腹もおろそかになるんです、いや、いつものノーガード癖ですか?…」
ザナデルの膝蹴りで八巻のボディがメリメリと音を立てるかのごとくめり込んでしまっている…
実況「ああーっとぉ!カウンター気味に腹に決まったザナデルの膝蹴りィ!すっかり私もボディブローばかり警戒していましたがザナデルの足技を忘れていました…」
解説「ザナデル選手、その類い稀な剛腕ばかり注目されがちですが、長身の体格を活かした膝蹴りも更に強烈なんですよ、ほんと滅多に使用しないんですよねこれ…」
クスッとザナデルが微笑む
「以前やり過ぎて殺めそうな事があって封印してたんですよ…でも、こんなに楽しませてもらってるんです、私も出し惜しみせずに…全力で…」
ドズン!!!!!『ぐげえぇっ!!!!!』実況「鍛え抜かれた筋肉の塊の肉体!その八巻の体が軽々と”くの字”に宙に浮いたぁー!!」
凶器と化した膝の毒針が鋭角に獲物を狙い一瞬で仕留める…
ザナデルのめり込んだ膝蹴りが八巻の腹筋を深く突き上げ潰す、その反動で背中の筋肉が盛り上がってしまっている…正に天を衝く勢いで突き刺さっていた…
(
グチョッ!!!ミシミシ!!!グチャァッ!!!)
腹筋に守られている臓器同士がお互い行き場を無くしたかのように悲鳴を上げ軋む音が感覚で分かる…腹が潰れるというのがどういうことなのか八巻が理解するには十分すぎる破壊力…
『い…胃が…うごぉっ…』潰された胃袋が特に敏感に反応し、逃げ場を求め中にある液体を直に押し上げる
『あっ…あっ…』呼吸が儘ならず両膝を着き、腹を苦しそうに強く抱え前のめりになる八巻…
口を開けダランと垂らした舌がビクビクと反応した瞬間…
『うげええぇぇっっ!!!!!』ビチャビチャと黄色みがかった体液を吐き出してしまう…
「どうです?自分の腹の中に溜まってる胃液を綺麗に口から戻した気分は…」
『ごっ…げ…(俺の…内・・臓…が…つぶ…)』実況「!!こ、こんな姿を誰が想像したでしょうかぁ!あの鋼の様な腹筋を持つ八巻がボディを狙い撃ちされ、リング上で腹を抱え2度も膝を着くどころかぁ~…」
解説「あ~、胃液吐いちゃいましたね」
実況「リングに轟く苦悶の呻き声ぇ!屈辱的なダウン~~っ!!!」
「たまらないでしょう?自慢の腹筋が潰され、臓物(はらわた)が喰われる感覚…、気持ちよく実感してくれましたか八巻さん」
つづく?