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スイーパーその5【★】

※腹責め小説

スイーパーその5




1時間程度たっただろうか、

地下にあるこの部屋には届かないだろう月光…、

厚かった雲も星空に変わり、外では月が輝いている。

反対に昼間のように明るい場所にも関わらずここは闇に覆われている様だ。

その重苦しい空気の中、1人の男が言葉を発する。



「拓と話がしたい。」



涼二は浩司にそう告げた。

浩司は涼二の前に立つと持っていたナイフを持ち直し、

涼二の頬に当てる。涼二はナイフの冷たい刃を直に感じ、眉を顰めた。



「佐渡の兄貴どうします?こいつがサンドバックと話がしたいらしいですよ。」



浩司は、部屋に配備してある椅子に座って誰かを待っている佐渡に尋ねた。

部屋にある電話で誰かと話した後

佐渡は目を軽く瞑り、口にはタバコをくわえ黙っている。

喚起がないであろう部屋には若干タバコの臭いが充満している。

そしてゆっくりと目を開けると、タバコを口から左手に持ち浩司に目で合図をした。

その合図を浩司が理解すると涼二の頬に当てていたナイフを離す。



「話していいだとよ。どうやら佐渡の兄貴は気分がいいらしい。

こんな事は滅多にないぜ、ついてるなお前。話すのは勝手だが、

妙な真似はしないことだ。俺達が持っているのはナイフだけじゃないんだからな。」



浩司が背広を脱ぐと、その中にある黒い塊を取り出す。

実物を見たことがない涼二にも一目でそれが何かがわかる。



「銃…。」



涼二の額に冷汗がでる。ゴクリと唾を飲み込むと

拓が吊るされている場所に駆け寄る。

拓はどうやら大分体力が回復しているようだった。

あれほど真っ赤になっていた腹部の腫れがかなり引いている。

吊るされているその体に涼二は何かを感じていた。

だが感じはするのだが、それが何かがわからなかった。

涼二は(そんな事はどうでもいい、今はどうここを抜け出すかだ。)

そう考え直した。



「拓、大丈夫…?あっ、顔…。」



涼二はポケットからハンカチを取り出すと拓の口を拭きだした。

拭き終わるとそのハンカチは酸っぱい臭いがした。また唾を飲み込む涼二…。



「俺は大丈夫だ。俺を甘く見るなよな!それより涼二こそ大丈夫か?」

俺が涼二を巻き込んだのには変わりはないんだ。涼二に何かあったら俺…。」



拓は涼二に申し訳なさそうな顔をすると、下を向いてしまった。



「何いってんのさ!そんな事思ってたの?大丈夫だよ。

それより、…どうする?どうやって…。このままだと拓が…。」



涼二は佐渡たちに聞こえないような小声で話し出した。



「殺されはしない。…と思う。殺しても何もでないしな。

逆にお荷物が増えるだけだ。奴等だってああは言っているが

面倒事は極端に嫌っているようだからな。」



拓も同じ様に小声で涼二に話す。



「大丈夫だ。確かに殴られたりするのはちょっとキツイが、

俺だってそう簡単にはやられはしないって。さっきまでぐらいのが

腹を鍛えるのにちょうど良い強さだよ。ははは。」



笑って涼二を慰めると拓の瞳に浩司の姿が映る。



「もういいだろ。お前はこっちに来い。」



涼二の背に拳銃の口をあてると浩司は拓から少し離れた場所に

涼二を誘導する。



それから5分程たったとき、



「来たか…。」



佐渡が音に反応して暫く組んでいた腕を下におろす。

それまで動いていなかったエレベーターから起動音が聞こえる。

どうやら誰かがエレベーターを動かしているのだろう。

佐渡が言っていた奴等が乗っているのだと涼二は理解した。



「今から来る奴等は俺よりもたちが悪いかもな。

社員修正のプロ達だ。普段からいたぶることに関しては俺より

遥かに上だ。残念なことに俺は仕事で抜けるがな。まあせいぜい頑張りな。」



佐渡が喋り終わるのと同時に

エレベーターから音が鳴りそこから続々と人が降りてきた。

1…2…3…4…5人!

どいつもこいつも嫌な雰囲気を放つ野郎ばかりだ。



「お疲れ様です。」



エレベーターの入り口で見張りをしていた下っ端が

それぞれ挨拶をしている。



「これで、ここにいるのは俺と涼二、抜けると言ったあいつを除いて8人…。

逃げ出すのは…無理…か。」



拓はここに来るのは2、3人程だと予想していた。

でないと自分の体が流石にもたない。その人数なら

微かに逃げるチャンスがいずれ出来るかもしれない…

そう考えていたからだ。だが、この人数では退路が断たれたのは確実だ。



「おッ、こいつはついてるぜ、今日のは上玉だ!」

「いいねえ、そそるよ。」

「はあ、こりゃ我慢できんな。」

「いつも体の鈍った奴が相手だったからなぁ。

こいつは久々に…。」



サンドバックのように吊るされた拓を見て男達は目の色が変わったようだ。

それぞれ拓の体を見て絶賛している。

そして、あたりから異常ともいえる殺気もたちこめ始めた。



拓はそれまでの空気が変わるのを感じている。



佐渡がその男達のもとに向かう。



「…こいつが俺達の事を口外しない様に恐怖を

植えつけてやれ。こいつが壊れるまでやっていい。

若いながらこいつの鍛え抜かれた肉体は頑丈だ。

まあお前達に言う必要もないと思うが、頭部は相手が

すぐ気絶する可能性があるから長くやりたいなら腹部だけを狙え。

俺もさっきまでやってたが、かなりいい品だ。」



「そんな事は分かってる。佐渡、後は俺達に任せなよ。」



「ああ、そうさせてもらおう。黒、後は任せる。」



エレベーターに向かおうとする佐渡だが、

ピタリと足を止めて拓の方に振り返る。



「少しの間だったが楽しかったぜ、こんな時に仕事が入るとは

とことん今日はついてない日なんだろうがな。

だが、こいつは俺よりもお前をかわいがってくれるだろう。よかったな。

フフッ…。」



そして涼二の方に向かう佐渡、

佐渡は浩司と何やら話している。



「!…分かりました。」



佐渡は浩司と話し終わると男達が降りたエレベーターに乗って

地上に向かっていった。一瞬の静寂の後、誰かが話し始める。



「さてと、ええと…こいつの名前はっと、…拓かぁ。」



佐渡から黒と呼ばれた男は、佐渡が残していった拓らの手帳を

見ていた。どうやらこの男は佐渡と同等の立場の人間のようだ。



「野球部に所属…ねぇ。」



黒は何かを思いついたような顔をした。



「あ~、あれ無いかな?バット。」

黒は一緒に来た男達に話す。



「バット?ですか?さすがにそれは…。!ああ、でもこれならいくらでもありますよ。

この前使ったやつですけど。」



「あっ、それでいいや~。用意してくれ。」



「わかりました。すぐ。」



そう言うと男は部屋のエレベーターの方に向かいだした。

どうやら何かを取りに向かうようだ。

上から降りてきたエレベーターに乗り込むと、また上に昇っていった。

その様子を見届けると、黒と他の男達は吊るされた拓の所に群がる。



「ほ~、やはり美味そうなボディだ!」



「君の腹筋すごいなあ、どうなってるんだ?」



「背筋も良いな。ウエイトばっかやってんのか?」



次々と拓の肉体を触りだす男達。



「結構男前な顔してんな。もてるだろお前。ええ?」



「…」



1人の男が拓の頬を軽くペシペシと叩く。

何度も頬を叩くその男に徐々に怒りが湧いてくる拓であるが、

吊るされている拓にはその男を睨むことしかできない。



「こらこら、お前ら拓君を困らせちゃだめだろう。

拓君もそんなに睨まない睨まない。いい顔してんだから笑いなよ。」



黒は男達を制すと、拓の目の前に立った。

佐渡と比べると圧倒的な威圧感は無い。ガタイも普通だ。

だが、…気持ちが悪い笑顔だ。



「なっ!!」



黒は拓の首をグッと掴むと片手で体を軽々と持ち上げた。

そして、もう片方の拳を拓の脇腹に打ち込む。



ボゴォォッ!!



「あっ…!!がっ!!」



「もっと優しくしないとねぇ。拓君が困るだろう…、その腹に失礼だ。」



確かに佐渡とは違う。威圧感ではない。

相手を殴り殺すことに手慣れている…。拓はすぐに体が理解したようだった。
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| スイーパー | 21:37 | コメントする:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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